マンションリサーチが最新動向を調査
マンションリサーチ株式会社(以下、マンションリサーチ)は5月31日、東京都の湾岸エリアに立地するタワーマンションについて、どのような層が購入しているのか、2023年3月~2024年4月に所有権移転があった物件を対象に調査を実施、その結果をとりまとめて公開した。
湾岸エリアのタワーマンションは、眺望の良さや日当たりの良さで安定した人気があり、昨今はエリア全体として新たな住宅の誕生から人口流入が進んだことから、ニーズに合わせて大型商業施設も誕生するなど、生活利便性の面でも魅力が高まっている。
所有する物件として値崩れしにくく、安定した資産価値の高さを誇り、売却や賃貸時の利益率の高さで注目されることも多い。
今回、調査対象となったのは登記簿謄本100件分のデータだった。
まず購入者比率を算定したところ、「パワーカップル」が約30%、「外国人」が約4%、「その他(個人・法人)」が約65%になったという。
なお、ここでいうパワーカップルは、所有者が2人かつ所有者住所がともに同一の記載があるものと定義、外国人は所有者住所が日本以外である場合として定義されている。
一般的に価格が高騰しているため、パワーカップルや外国人が主に購入しているなどといわれてきたが、実際には今回の調査の場合、外国人が占める割合は低く、5%にも達していなかった。所在地としては、中国、台湾、シンガポールといったアジア諸国が目立っている。
パワーカップルが同等の債務を負う共有名義多数
一方、パワーカップルについてはやはり多く、約30%にみられた。そこで、このパワーカップルに関し、より詳しくどのような動きをしているのか、調査が行われている。
まず、パワーカップルと定義される所有者のうち、所有者1と所有者2の持分割合は59%対41%、債務額割合では、所有者1が61%、所有者2が39%だった。持分割合と債務額割合に大きな差はみられず、パワーカップルは互いにおよそ同等の債務を負い、共有名義で湾岸エリアのタワーマンションを購入していると考えられた。
物件の間取りについて対象の100件を全件調査すると、1LDKが18戸で全体の17.8%、1SLDKは3戸で3.0%、2LDKが58戸で57.4%と最も多く、3LDKは22戸の21.8%だった。
続いてパワーカップルが購入している物件の間取りに絞り込んで調べると、1LDKは1戸で3.6%、1SLDKが2戸で7.1%、2LDKが17戸で60.7%、3LDKは8戸で28.6%となっていた。
全数に対し、1LDKが占める割合は非常に低く、2LDKや3LDKを購入しているケースが多い。
最後に、パワーカップルの購入スタイルについて調べた結果では、購入平均額が約8,000万円、フルローン・オーバーローンを活用している割合は約6割、残りの4割は平均で購入価格の23%の頭金を支払っていた。
(画像はプレスリリースより)
マンションリサーチ株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/000000062.000013438.html