三菱地所グループがベータ版をリリース
三菱地所株式会社(以下、三菱地所)と三菱地所ハウスネット株式会社(以下、三菱地所ハウスネット)は22日、三菱地所グループの住宅系会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」内で、一部会員を対象に「住まいのAI査定サービス」ベータ版の提供を開始したことを発表した。
2月20日より試験運用をスタートさせており、将来的には対象会員の拡大や、会員・非会員問わず誰もが利用できるサービスへと拡充していくことも見据えている。
開発された「住まいのAI査定サービス」は、ChatGPTを活用したもので、居住用不動産の価格査定結果はもちろん、所在エリアの市場状況、類似物件の売出事例など、その時に欲しい情報を分かりやすく手軽に得ることが可能となる。
自然な双方向コミュニケーションで情報をスムーズに獲得
生成AIに多様な情報・内容を学習させ、査定金額を機械的に示すだけでなく、顧客に役立つ情報を的確に提供するなど、営業担当者と話しているような双方向コミュニケーションを実現させることが目指されており、今後の展開が期待される。
所有する不動産物件について、現在の資産価値を知りたいと思っても、これまでであれば不動産会社に査定依頼を行うなどする必要があったが、このサービスツールを用いれば、いつでも気軽にワンクリックで確認可能となる。
売却をまだ検討していない段階や、ごく検討初期での情報収集にも役立てられるものとなる見通しだ。
査定内容を確認した後においても、従来ならばオーナーが主体的に追加情報を収集、市況や相場情報を把握する必要があったが、ChatGPTを活用しているため、結果を見て気になったことをその場で質問し、回答が返ってくるというスムーズで自然なやりとりも成立するようになる。
ベータ版では質問が選択式になっているが、今後はフリーテキストでの入力にも対応するよう検討していくとされている。
今回のサービス開発には、プライスハブルジャパンが技術支援を行った。三菱地所、三菱地所ハウスネットとプライスハブルジャパンは、2020年から不動産×AI分野の研究を共同で進めており、昨年9月には住まいの購入検討者向けエリア提案型物件検索サービス「KAUnSELL」を開発、リリースしている。
ChatGPTを活かした今回のAI査定サービスは、この「KAUnSELL」サービス拡充への足がかりでもあるという。
三菱地所株式会社/三菱地所ハウスネット株式会社 プレスリリース
https://www.mec-h.co.jp/pdf/mech20240222.pdf