21年10月のレインズ、新規登録が2カ月連続のプラス

公益財団法人不動産流通推進センターは22日、2021年10月の指定流通機構（レインズ）の活用状況について発表した。

それによると、新規登録件数は427,604件で、前月より3.9％減少したものの、前年同月比では5.3％の増加となり、9月の2桁増に続く2カ月連続でのプラス傾向を維持している。

成約件数は46,857件で、前月比5.2％の増加となった。前年同月比では1.7％の減少で、4カ月連続のマイナス水準だが、8月、9月には－7％台であったことを鑑みると、減少幅が縮小し、回復傾向にあることが見てとれる。

なおこれにより、総登録件数は861,322件となり、前月比で0.3％の微減、前年同月比では3.7％の増加になった。

売り物件と賃貸物件の別で分析すると、売り物件の新規登録件数は118,643件になり、前月比で7.3％の増加となったが、前年同月比では9.4％減少、これで19カ月連続のマイナスを記録した。

成約報告件数は16,627件で、前月比7.8％の増加、前年同月比では4.6％の減少となっている。総登録件数は289,427件になり、前月比で0.7％と微増、前年同月比では15.3％の減少で2桁の大幅減になっている。

賃貸物件の場合、新規登録件数は308,961件で、前月より7.6％減少したが、前年同月比では12.2％と2桁増になった。売り物件とは対照的な動向となっている。

成約報告件数は30,230件で、前月より3.8％増加、前年同月比では0.1％とわずかに減少した。総登録件数は571,895件となり、前月比0.8％の減少、前年同月比では17.0％の増加と、大きく伸びている。

売り物件について、取引態様別の動向をみると、新規登録件数では「媒介契約」が88,677件で、全体の74.7％を占めた。

このうちの「専属専任」は13,414件で、前月より3.6％増加、前年同月比では10.1％の減少になっている。一方、より多くを占める「専任媒介」は前月比8.9％増、前年同月比0.6％の減少で、ほぼ前年並みに回復、42,661件となった。「一般媒介」は32,602件で、前月比7.4％の増加、前年同月比で6.6％の減少になっている。

「売主」によるものは、28,628件で全体の24.1％を占め、前月より7.2％増加、前年同月比では21.6％と大幅に減少した。「代理」も1,338件にとどまり、前月より7.3％、前年同月より22.3％、いずれも減少している。

成約報告件数では、「媒介契約」が14,175件で、全体の85.3％を占めた。

このうち「専属専任」が3,115件で前月より14.9％増加、前年同月比では7.1％の減少となっている。一方、「専任媒介」は8,947件で、前月より8.8％増加、前年同月比でも2.8％の増加となった。全体に占める割合も53.8％と過半にのぼっている。「一般媒介」は2,113件で、前月より7.9％増加したが、前年同月比で10.8％の減少になっている。

「売主」の成約報告件数は2,382件で、前月より2.8％減少、前年同月比では18.1％の減少となった。「代理」も減少傾向が顕著で、件数にして70件、前月比で10.3％、前年同月比で18.6％の減少になった。

（画像は公開資料より）
（出典：公益財団法人不動産流通推進センター「指定流通機構の活用状況について」）




公益財団法人不動産流通推進センター　「指定流通機構の活用状況について」公開資料
https://www.retpc.jp/chosa/reins/reins_bn/reins_bn2021