「高齢者の就労と住まい探しの実態調査」を実施
不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は3月12日、「高齢者の就労と住まい探しの実態調査」の結果を発表した。
調査は「65歳までの雇用確保の義務化」を前に、59歳まで会社員だった60~65歳の1,592名を対象に実施された。
高年齢雇用継続給付は、定年後の賃金がそれまでの75%未満になった場合、高齢者の雇用継続を支援する目的で支給される。従来は賃金の15%が支給されていたが、今年4月以降は最大10%に縮小される。
高齢者にとって「雇用」と「住まい」は密接な関係にある。賃貸契約が難しくなりやすい高齢者は“住宅弱者”とされる。LIFULL HOME'Sは、この現状を把握するため、60~65歳の元会社員1,592名を対象に調査を実施した。
60歳以降も同じ職場で働き続ける人は78.6%
60歳時の就労状況について、「以前と同じ会社で勤務」が78.6%、「別の会社に転職」が12.9%、「リタイア・専業主婦(主夫)」が5.5%となった。
雇用形態については「正社員」が53.4%と最多で、「嘱託・契約社員」が42.5%と続いた。60歳以降も働き続ける人は多いものの、雇用形態の変化がみられる。
59歳時と比べた60歳の収入について、「50%以上75%未満」(27.0%)が最多。次いで「75%以上100%未満」(26.7%)、「100%以上125%未満」(24.5%)。収入が下がった人は73.9%にのぼった。
また、60歳時の収入について「納得がいった」は25.9%にとどまり、「納得がいかなかった」は43.3%に達した。収入の下落が想定以上だったと感じる人が多い。
高齢者の部屋探しの実情
賃貸物件に住んでいる場合、収入が減ることで引っ越しを検討するケースもある。そこで、60歳以降に賃貸物件を探した経験のある人に契約までの期間を尋ねた。
56.4%が「1か月未満」で契約できたが、一方で「1年以上」かかった人も15.8%にのぼった。
LIFULLが過去に実施した調査では、一般層で物件契約まで「1年以上」かかった割合は2.8%。高齢者の住まい探しが一般層と比較して困難であることが浮き彫りとなった。
高齢を理由に不公平を感じた人も
60歳以降に賃貸物件を探した経験者のうち、高齢であることを理由に不公平を感じた割合は37.1%にのぼった。
具体的には、「候補となる物件が少なかった」(64.0%)が最も多い。次いで「保証人の追加や過剰な金銭請求を受けた」(16.0%)、「プライバシーに関わる内容について過剰に質問・調査をされた」(14.7%)と続いた。
調査結果から、60歳以降も働き続ける人は多いものの、収入減や住まい探しの課題に直面していることがわかる。
(画像はプレスリリースより)

株式会社LIFULLのプレスリリース
https://lifull.com/news/41639/