神奈川県内では横浜、川崎が安定人気
グローカル総合不動産企業を掲げ、東京・神奈川、及び海外6カ所での不動産事業を展開するリスト株式会社は24日、同社の連結子会社であるリストインターナショナルリアルティ株式会社(以下、LIR)の2021年における成約事例データを基にした神奈川エリアの取引件数ランキングを作成、公開を開始した。
一次取得者層向けの戸建て・マンション売買から、富裕層への高級不動産売買まで取り扱うLIRが、2021年1月1日~12月31日までの1年間に神奈川県で記録した成約実績をまとめた。なお、神奈川県では主に一次取得者層が顧客対象になっているという。
神奈川県内の市町村別取引件数ランキングでは、1位が同県の中心をなす「横浜市」だった。2位には「川崎市」が続いている。トップ2は、利便性の高さや街としての発展度から根強い人気があり、2021年もその傾向は変わっていない。
続く3位には「茅ヶ崎市」がランクイン。4位に「藤沢市」、5位「相模原市」、6位「鎌倉市」、7位「大和市」などとなった。湘南エリアに位置する市が上位に多くみられ、この点でも従前からの人気傾向に大きな変化はないといえる。
人気の横浜市内では割安感のある郊外が躍進
次に、神奈川県で取引件数1位となった横浜市内に絞り込み、同じく成約件数データでランキング化したところ、1位は「戸塚区」となった。
続く2位は「港南区」、3位が「鶴見区」となった。トップ2の戸塚区、港南区は隣り合ういずれも横浜市南部の郊外エリアにある区、3位の鶴見区は横浜市最東端で東京湾に面する、やはり郊外の区になる。
以下、4位は「保土ケ谷区」、5位に「旭区」、6位「南区」、7位「神奈川区」、8位に「中区」、9位「港北区」、10位「磯子区」となり、横浜市でもとくに利便性が高い都筑区や西区はトップ10から外れる結果となった。
上位に並ぶ郊外エリアは、物件価格として4,000万円前後と手頃な価格帯になることが多く、戸建てであれば、建物面積で比較的余裕のある100平米が確保できるなど、全体的な割安感、コロナ禍における在宅時間の増加を受けた住環境重視のニーズから人気が高まったとみられている。
新型コロナの影響としては、テレワークが浸透し、通勤・通学のアクセス利便性を追求する向きが低下、都心から少し離れた物件やバス利用の物件における成約数の増加もみられたと報告されており、これらが郊外エリア躍進の結果につながったと考えられた。
住宅価格は原価高や供給不足などの影響を受け、10~20%程度上昇しているものの、神奈川県における取引はコロナ禍での都心回避や低金利環境から活発な状態を維持できているという。
戸建てに関しては、新築物件の在庫不足から2021年は中古物件の取引数が増加、これまでの約2倍になったことも報告された。今後も中古戸建ての取引は増加していくことが見込まれており、市場価格にも影響が現れる可能性がある。
(画像はプレスリリースより)
リスト株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000011000.html