東京のオフィス空室率0.6%
CBREは4月23日、「全国13都市のオフィスビル市場動向(2019年第1四半期)」を発表した。
このうち東京の動向をみると、第1四半期の空室率は、全てのグレードが前期比で低下。東京オールグレード空室率は0.6%と、4期連続で最低値を更新した。
主要5区の既存ビルでは、まとまった空室がほとんどなく、竣工前のオフィスビルでもテナント誘致が順調に進んでいる。
第1四半期に竣工したグレードAビルは、すでに満室で稼動。入居テナントの多くが、IT関連企業となっている。入居の主な理由は、新規開設や集約移転などだった。
Aグレード以外の新築ビルでも満室状態で竣工したビルが複数あり、大手コワーキング事業者やIT関連企業が1棟借りをするケースもみられる。
また主要5区以外の既存ビルでも、関連会社の集約や人員増への対応を理由に、空室が消化された事例が複数あった。
坪当たり賃料は2万2,360円
東京オールグレードの平均賃料は坪当たり2万2,360円と、前期比で0.7%上昇した。
このうち需給が最もタイトなグレードBの賃料が、前期比で1.3%上昇している。その一方で、グレードA賃料の上昇率は0.5%と、前期の0.9%上昇をやや下回る結果となった。
2019年3月末時点における、グレードAの未竣工ビルのテナント内定も順調にすすんでいる。しかしながら2020年の新規供給は約30万坪と、過去平均18万坪を7割近く上回る規模となるため、警戒感を持つオーナーも多い。
東京グレードA賃料については、今後1年間(2019年Q1~2020年Q1)で0.3%上昇する見込みだが、その後の1年間(2020年Q1~2021年Q1)では約5%下落すると予想される。
(画像はプレスリリースより)
CBREのプレスリリース
https://www.cbre.co.jp/