50を分かれ目に景気動向を指標化した景気DI
帝国データバンク(TDB)は10月5日、2020年9月の「TDB景気動向調査」の結果を発表した。
全国企業の景気判断を総合評価した景気動向指数(景気DI)を算出したデータである。景気DIは企業が7段階評価で景気動向を判断した結果を元に、指数を0~100で算出。50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味している。
9月の景気DIは31.6
発表によると9月の景気DIは、前月比1.9ポイント上昇の31.6。4か月連続で上昇している。業種によって景気回復状況に差が見られたものの、コロナ禍による景気悪化から持ち直しの動きが表れた。
帝国データバンクは、
今後の景気は、良化・悪化要因を抱えながら、横ばい傾向が続くと見込まれる
(プレスリリースより)
と分析している。
業界別の景気動向は、全10業界のうち9業界、51業種のうち45業種が前月比でプラスとなった。
不動産業界の気DIは35.6
不動産業界の景気DIは、前月比2.5ポイント上昇の35.6。5か月連続で上昇しており、4月の数値と比べると、13.7ポイント上昇した。
不動産業界は他業界と比べて景気持ち直しの動きが強く、新設住宅着工戸数は減少傾向であるものの、建物売買や不動産代理・仲介の景況感が、前月から大幅に回復している。
企業からは「リモートワークを考慮し、都市部から地方への住み替えが増えてきている」との声が寄せられている
その一方で、貸事務所や不動産管理は前月からプラスとなったものの、都心部でのオフィス空室率が上昇して賃料の低下が悪材料となり、景気DIは前年同月比で大幅に下回った。
(画像はプレスリリースより)
株式会社帝国データバンク データソリューション企画部のプレスリリース
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