不動産投資にも物価高騰の波
不動産投資と収益物件の総合情報サイト「健美家(けんびや)」の運営を手がける健美家株式会社は5月30日、サイト会員を対象とする「不動産投資に関する意識調査(第19回)」を実施し、その結果をとりまとめて公開した。
調査は2023年4月27日~5月11日の期間、「健美家」登録会員約14万9,000人を対象に、インターネット・アンケート方式で行われ、579人から有効回答を得ている。同様の意識調査は毎年春と秋の2回実施されており、今回が19回目になった。
まず、現在の投資用不動産価格について、1年前と比較してどうか尋ねたところ、「価格が上昇している」が68.0%で最も多く、「価格の変動はない」が25.2%、「価格が下降している」は6.7%にとどまった。
前回の2022年10月調査時に比べ、「価格が上昇している」とする率は13.4ポイント減少、「価格の変動はない」が10.4ポイント増加し、価格上昇の勢いはやや弱まった様子もみられたが、全体としてはなお上昇基調が感じられている。
2022年10月以降に物件購入を行ったかどうか尋ねた結果では、「購入した」が45.9%、「購入していない」が54.1%で、「購入していない」投資家が上回ったものの、半数弱は追加・新規購入を行っていた。
購入した物件種別は「戸建賃貸」が最多で、45.9%にのぼっていたとされる。購入時の融資活用状況は、「現金で購入した」は36.5%、「融資を活用した」人が63.5%で、前年同期の2022年4月調査に比べ、融資活用者の割合が9.1ポイント増加していた。
インフレ対策は家賃アップが最多
続いて、社会全体で物価高騰が話題となっている昨今の傾向を受け、この1年で不動産投資においてインフレーション(物価高騰)の影響を感じることがあったかどうかを尋ねた。
すると「感じたことがある」人が82.7%にのぼり、「感じたことはない」は17.3%だった。具体的に影響を感じるポイントとしては、「リフォーム工事価格が上昇した」が61.4%、「物件価格が上昇した」で44.5%などとなり、これらの点にインフレ影響をみる人が多かった。
今後取り組みたいインフレ対策としては、「家賃を上げる」が最も多い56.8%で、次いで「値段の安いサービスを探す」の51.6%となった。
3位は「工事を早めに行う」の19.4%で、上位2つに比べると回答率はかなり低い。以下、「変動金利を避け固定金利にする」の10.2%、「繰り上げ返済」の0.6%などとなった。
(画像はプレスリリースより)
(調査出典元:「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家(けんびや)」より)
健美家株式会社 プレスリリース
https://www.kenbiya.com/img/press/pre2023-05-30.pdf