コリアーズ・ジャパンが最新マーケットレポートを発表
大手総合不動産プロフェッショナルサービス企業であり投資運用会社でもあるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(以下、コリアーズ・ジャパン)は8月3日、「東京オフィスマーケットレポート 東京主要5区・グレードAオフィス」の最新版となる、2023年第2四半期(4~6月期)のデータを公開した。
このレポートは、コリアーズ・ジャパンが千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区の東京主要5区にあるグレードAオフィスビルの賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自データを基に分析したもの。
ここでいう「グレードAオフィス」とは、基準階面積が概ね300坪以上の主に賃貸提供されるオフィスビルから、コリアーズ・ジャパンが一定の基準により選定した物件を指す。
2023年の東京主要5区においては、合計20万坪とまとまった新規供給が見込まれており、過去5年間では2020年に次ぐ規模の供給が見込まれている。しかし今回の第2四半期における新規供給は、合計でも23,000坪と少なめになった。
対象期間の初めの空室面積と期間中の新規供給面積を足したものから、期末の空室面積を減じて算出する「ネットアブソープション(吸収需要)」は、前期に比べると縮小した。
しかし新規供給が比較的少なかったことから、前期に続き需要が新規供給量を上回り、全体空室率をわずかに押し下げる結果になっている。
一方、平均賃料は2022年以来下げ止まり傾向にあるものの、全体として緩やかな下落を続けるものとなった。ただし、賃料水準の高い大型新築物件の竣工が周辺相場に影響を与えてきているエリアもみられているといい、今年後半以降の新規供給による市場影響が注視されている。
日本橋・八重洲・京橋エリアで空室解消とともに賃料水準上昇を確認
エリア別の動向では、昨年大型物件の竣工が相次いだ日本橋・八重洲・京橋エリアで、これら新築物件が残していた空室が解消されつつある。それとともに賃料水準も上昇、賃料水準でトップにある丸の内・大手町エリアとの差が縮まってきた。今後、どこまで上昇するかが注目される。
前期まで空室率が上昇してきていた渋谷・原宿エリアでは、今期横ばいに転じ、悪化傾向が一服している。また、かなり高い空室率を記録していた赤坂・六本木エリア、品川・港南エリアは低下傾向にあり、改善が進んできた。これにより主要エリア中では、西新宿エリアの空室率が最も高く、渋谷・原宿エリアが最も低いという状況になった。
(画像はプレスリリースより)
コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000046143.html