Speeeが土地活用市場の動向を調査
不動産DX事業やマーケティングDX事業などを手がける株式会社Speeeは11日、近年の土地活用市場動向に関する調査を実施し、その結果を公開した。とくにアパート経営における成功率・満足度や実態を調べた結果が紹介されている。
アパート経営は長期安定経営を見込める土地活用方法だが、初期投資の大きさからハードルが高いと感じる人も少なくない。そのため、土地活用の方法として慎重に検討するケースが多い傾向にある。
実際に踏み切った場合に、どんなことが起こるのか、すでに着手した人たちの成功率はどれほどなのか、気になるポイントがまとめられたデータ資料といえるだろう。
調査は2022年1月25日~2月3日の期間、Speeeが運営する土地活用・不動産投資プラン比較サイト「イエウール土地活用」が行うインターネットリサーチの方式で実施された。対象は現在、アパート経営を行っている20代~70代の全国男女で、有効回答数は101人だった。
まず、自身のアパート経営について、満足しているかどうか尋ねたところ、「満足している」とした人が13.9%、「まあまあ満足している」は62.4%で、合計76.3%の人はおよそ満足感を抱いていることが明らかになった。
「少し不満である」とした人は21.8%、「不満である」人は2.0%と少数にとどまっている。アパート経営の成功をオーナーの満足度で測るとするならば、経営成功率は76.3%と考えることもできる。かなり高い割合であるといえそうだ。
基本的に高い満足度、不満の主な点は空室と修繕費
アパート経営に満足している人を対象に、その理由を複数回答可の選択式で尋ねたところ、「使っていない土地を活用できたから」という人が32人で最も多く、次いで「資金的な余裕ができたから」の26人、「税金対策になったから」の24人などと続いた。
4位には「老後の資金を確保できたから」の23人がランクイン、5位は「資産の価値を高められたから」が18人となっている。
遊休地など眠った資産になっている不動産を有効活用できたこと、またそこでの賃料収入が新たな収入源となり、資産計画にプラスとできたことなどが満足度の高まりにつながっているようだ。
では、反対にアパート経営に不満を持っている人は、なぜそう感じているのか。理由を複数回答可で尋ねたところ、「空室が埋まらないから」が18人で最も多く、次いで「修繕費が高額になったから」の15人となった。
3位にも「修繕の回数が多く面倒だから」が11人でランクインし、経年劣化していく物件に対し、実施する必要のある修繕・メンテナンスが費用面でも、手間の面でも、課題になっていることがうかがわれた。
以下「入居者のマナーの悪さが不満だから」の6人、「サブリース契約に不安を抱いているから」と「管理会社の対応が不満だから」の4人といった回答があった。
アパート経営を家族や友人に勧めたいと思うか尋ねた結果では、「ぜひ勧めたい」人が8.9%、「まあまあ勧めたい」人は27.7%で、この2つを合計すると36.6%となり、3分の1強、4割弱が身近な人にもある程度積極的に勧めたいと考えていた。
「どちらともいえない」とした人は40.6%で最も多く、「どちらかというと勧めない」人は22.8%だった。
メリットが大きい一方、想定通りには空室が埋まらない場合や、修繕の手間とコストなど運用次第の面も大きく、手放しに勧めることには躊躇する人も多い傾向がみられた。
しっかりとしたプランを持ち、腰を据えて取り組めば高い満足度と成功率が得られやすいものの、知識や準備なども必要であり、慎重に進めていくことが、アパート経営においては大切ということを物語っているのかもしれない。
(画像はプレスリリースより)
株式会社Speeeによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000014788.html