アットオフィスがオフィス系不動産の成約数と賃料に関する市場調査結果を公開
株式会社アットオフィス(以下、アットオフィス)は25日、2021年4月~2022年4月末に成約となったオフィス系不動産物件について、その成約数と成約時賃料を調査、分析・集計した結果データの公開を開始した。
対象としたのは、東京都品川区、豊島区、目黒区、文京区、台東区に立地するオフィスを中心とした賃貸物件で、アットオフィスが管理する物件データベースに登録のある10坪以上のものとなる。小規模物件から大規模物件まで含まれており、これらエリアのオフィス市場動向を概要としてみることができる。
品川区、目黒区、文京区、台東区における10坪以上のオフィス系賃貸物件については、2021年4月~2022年4月末で合計2,400件の成約があった。
成約数を月別の推移でみていくと、2021年4月は154件、5月に倍増して285件となったが、6月には212件に減少、7月はほぼ横ばいで206件となった。
8月は大幅に減少し123件にとどまったが、9月に184件まで回復、10月は209件で再び200件台となる。その後、緩やかな減少傾向となり、11月は179件、12月で166件、2022年1月は139件になった。
2月に入ると、再び増加へ転じて173件に上昇、3月は228件で2021年5月に次ぐ高水準となった。4月は再び大きく減少し、142件となっている。
募集開始となった物件数と比較してみていくと、2022年第1四半期では成約数が募集開始件数を上回り、空室の増加がストップした。成約件数としては減少した2022年4月においても、募集開始が129件と限定的であったため、引き続き成約数の142件が上回り、空室は減少傾向となっている。
東京都内では、千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区といった都心主要区エリアで、募集開始数が成約を上回る状況が継続していることから、全体的にみた場合、オフィス主要区以外のエリアでの成約の方が堅調に進み始めているとされた。
オフィス戦略の見直しもあり、比較的リーズナブルなエリアでのオフィスニーズが増えてきている可能性もある。
成約平均坪単価も上昇傾向
成約に至った物件の平均坪単価をみても、月別で一定の上下変動はあるものの、期間全体を通じてみると、およそ上昇傾向にあることが判明した。
2021年4月は月額坪あたり16,310.71円、5月は15,391.52円に低下したが、6月は.16,172.8円に回復している。7月、8月は下落傾向で15,387.21円にまで低下したが、9月には17,537.65円へと大幅に上昇した。
再び10月で15,861.27円に低下したが、11月、12月は上昇基調となり、2021年12月で期間中最高の18,338.57円を記録している。
2021年1月は16,839.01円に低下し、2月、3月は小幅な上下変動がみられたが、2022年4月は上昇傾向となり、月額坪あたり17,615.9円となった。2021年4月と比較すると、1,305.19円、率にして約8%の上昇になっている。
広さを100坪以上の物件に限定した場合、2021年4月~2022年4月における成約数は384件だった。2021年10月と2022年3月には40件を超える成約があり、月別の上下変動はあるものの、全体的には少しずつ件数が伸びてきている印象だ。
成約時の平均賃料をみても、2021年4月が月額坪あたり18,527.56円であったところ、2022年4月には20,129.63円にまで上昇している。
100坪未満の物件では、成約数は合計2,016件、2021年5月の266件がピークで、以降は横ばいとなっているものの、平均賃料では2021年4月で月額坪単価15,972.54円から、2022年4月には16,969.51円に上昇した。
契約に至る物件における坪単価は、若干高めでの推移がみられるようになっており、50坪未満の小規模物件でも同様の傾向が確認されている。
(画像はプレスリリースより)
株式会社アットオフィスによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/000000008.000094499.html