戸建からマンション大規模修繕などまで幅広く使える補助金
東京都は13日、既存住宅の省エネルギー性能向上を図るべく、省エネ診断や省エネ設計、省エネ改修工事に対する補助を開始すると発表した。
2030年までに温室効果ガス排出量を、2000年比で50%削減する「カーボンハーフ」の実現を目指す取り組みの一環で、対象となる物件の所有者などを対象に補助を行う。
個別の戸建住宅におけるリフォームだけでなく、共同住宅やマンションなどの大規模修繕のようなケースにも適用でき、幅広い建物の省エネ化、付加価値向上を目指す改修などに使うことができる。
快適性やトータルコスト面でもプラス
窓に複層ガラスを適用したり、ドアを高断熱ドアとしたり、躯体に断熱材をプラスするなどし、断熱性能を向上させるとともに、高効率な照明や給湯設備、節湯水栓などを備えた住宅とすれば、省エネルギー性能向上でエコな住まいとできるほか、光熱費の削減や居住者の健康への寄与、快適性向上といった利点も付与できる。
不動産価値としての評価向上や、魅力向上による空室率低減などの効果も期待される。
補助申請の受付は、2022年7月19日より開始し、予算額に達した時点で受付終了となる。補助対象事業は省エネ診断、省エネ設計、省エネ改修で、要件は全体改修の場合、省エネ改修後の住宅が省エネ基準またはZEH水準に相当すると第三者から認証を得られることとされる。
一方、部分改修の場合は、仕様基準を満たすように改修する工事で、複数の開口部の改修を含むものであれば、第三者認証は必要ない。なおいずれの場合も、改修後の耐震性があわせて求められる。
補助率は省エネ診断と省エネ設計が対象経費の3分の2、上限は設けられていない。改修のうち、全体改修の場合は、戸建が対象経費の23%で、上限は省エネ基準相当で1戸当たり76万6,000円、ZEH水準の場合は102万5,000円となる。
マンションの場合、対象経費の3分の1で、上限は省エネ基準相当で1平米当たり5,600円、ZEH水準で1平米当たり7,400円とされている。
省エネ改修の部分改修の場合は、戸建住宅が対象経費の23%で、上限は1戸当たり76万6,000円、マンションが対象経費の3分の1で、上限は1平米当たり改修にかかる室の床面積に5,600円を乗じたものとなる。その他詳細は、東京都の公表資料で確認してほしい。
(画像はプレスリリースより)
東京都 プレスリリース
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