アットハースが外国人人気の物件特徴を調査
在留外国人を専門とする不動産仲介関連の総合サービス事業を展開しているアットハース株式会社(以下、アットハース)は13日、新型コロナウイルス感染症の流行発生後の昨年4月以降にサポート依頼のあった入居者を対象とする調査分析を行い、その結果を「アットハースに依頼した外国人の住みたい街レポート~コロナ禍~」として公開した。
調査はアットハースのホームページにおける問い合わせフォーム内でアンケートを行い、そのデータを集計して行ったという。日本在留または在留予定の20代~40代の外国籍男女が対象で、223人から有効回答を得ている。
希望エリアとしては、「渋谷」が圧倒的なトップとなった。利便性が高い活気のある街であるとともに、外国人エンジニアの採用に積極的なIT企業が多いことが影響しているとみられる。渋谷駅徒歩圏以外でも、渋谷駅の沿線上を希望する顧客は多く、提案・案内の頻度も高いという。
2位の人気エリアとなったのは「新宿」で、乗降客数世界一の新宿駅を中心とするアクセスの良さ、また多様性のある街としての評価が高かった。
3位は「目黒」エリアで、新宿との差は僅差になっている。過去の累積集計で1位となった人気エリアだが、今回は3位に後退した。しかし都心へのアクセスの良さと住環境のバランス面では、引き続き高く評価されている。
以下4位は「恵比寿」、5位に「代々木」、6位「中目黒」、7位「六本木」、8位「中野」、9位「品川」、10位「三軒茶屋」などと続いた。
外国人が多いイメージのある六本木は、繁華街としての人気はあるものの、居住面ではやや評価が低く、目黒や恵比寿、代々木などのエリアの方が環境として人気があると報告されている。
またトップ10にはランクインしなかったが、「二子玉川」周辺エリアも、大手IT企業に勤める外国人エンジニアらを中心に根強い人気があるとされた。
全体傾向として新宿~目黒間の西側エリアに人気が集中しており、このエリアが全体の79%と、約8割を占めた。
リモートワークで広さ重視に
賃料予算は、月額「9万円未満」が34.4%、「9~12万円」が31.3%となった。10万円前後にボリュームゾーンがあるとみられる。
「12~16万円」も16.8%と多かったほか、「16~20万円」で4.8%、「20万円以上」も12.7%にみられた。月額賃料9万円以上で物件を探しているケースが全体の約65%と、多くが都心エリアを希望することもあり、高水準な予算傾向になっている。
また、相場よりやや高めの賃料設定であっても、その他の希望条件を満たす物件であれば、積極的に検討する顧客が多いとも報告された。
物件探しにおいて重視するポイントでは、「広さ」が全体の25%を占め、トップになった。昨年の累積調査では「駅近」(アクセス)が最上位だったが、「広さ」を重視する顧客が大幅に増えている。
コロナ禍でリモートワークが普及し、原則通勤なしというケースが急増、仕事スペースとプライベートスペースをしっかり分けたいニーズが高まり、希望間取りにおいて1部屋増えたような印象があるとされた。
2位は「安さ」の22.8%で、コストパフォーマンスへの高い意識もみられる。3位は「新しさ」の19%、4位が「通勤のしやすさ」の18.8%だった。
提供する日本側が思うような、畳や和室といった“日本らしさ”へのニーズはあまりなく、ゆとりある広さとリーズナブルさで合理的に評価されているとみられる。
(画像はプレスリリースより)
アットハース株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/000000006.000049460.html