特別レポート「東京中型オフィス売買市場」発表
CBREは10月12日、特別レポート「東京中型オフィス売買市場」を発表した。東京における中型オフィスビルの魅力についてまとめたもの。
レポートによると、中型ビルに投資家の関心が高まっているという。2018年以降、東京のオフィス市場では過去平均を上回る数の新規供給が3年続く見込みで、その大半が高機能の大型ビルとなる。
このため大型ビルの賃料は伸び率が鈍化しており、CBREは
2017年下期以降、向こう3年で15%程度下落する
(プレスリリースより)
と指摘。さらに、新規供給の少ない中型ビルへの関心がますます高まると予想している。
中型ビル投資の魅力とは?
投資対象としての中型ビルの魅力はいくつか挙げられるが、主なものは次の5点。
第1は、安定した賃貸需要が見込めること。オフィス系事業所の9割以上が従業員20人未満の中小企業であり、中型ビルの需要が最も高い。
第2は、新規供給が限定的であること。今後3年間に予定されているオフィスの新規供給は、ほとんどが高機能大型ビルで、中型ビルは全体の6%と非常に限定的だ。
第3は、賃料が比較的堅調に推移すると予想されること。グレードAの賃料は向こう3年で約15%と予想されている。その一方で、グレードBの賃料は6%程度にとどまる見通し。
第4は、高機能大型ビルに比べて、高利回りが期待できること。中型ビルの利回りは、プライム物件の利回りに比べて約50bps上回ると考えられる。
第5は、流動性が高いこと。2012年以降の中型ビルの売買取り引き件数は、オフィス売買全体の17%。大型ビルの取り引き件数の9%を大きく上回っている。
これらのことからCBREは、
今後も中型ビルに対する需要は堅調と考えられる
(プレスリリースより)
予測している。
(画像は、CBREのホームページより)
CBREのプレスリリース
http://www.cbre.co.jp/